京都 月讀神社
神話では、伊邪那岐命が黄泉の国から帰還し、禊を行った際に三貴子と呼ばれる天照大神、須佐男命、月讀命が生まれました。
天照大神や須佐男命は数多くのエピソードが神話として語られておりますが、月讀命だけは古事記においては全く語られていません。
伊邪那岐命より、夜の国を治めよとだけ告げられています。
また、月讀命を主祭神として祀っている神社は他2柱と比べ非常に少なく、スポットの当たりにくい神様であります。
さて、そんな月讀命を祀っている京都にある「月讀神社」へ参った時の話です。
額束に「月讀大神」と書かれています。
松尾大社の摂社とされていますが、松尾大社からは5分程度歩いた場所に、木々に囲まれながら位置しています。(松尾大社自体非常に広いのですが。)
境内はあまり広くはなく、人の姿もありませんでした。
社務所と思われる所には人がおり印刷された御朱印を頂くことが出来ましたが、対応頂いた方は珍しげな面持ちをしていました。
しかし寂れた神社という印象は無く、立派な能舞台(?)がありました。雨除けと思われるカバーが一部かかっておりましたが、使用することもあるのでしょうか。
三貴子とされながら謎多き神様、であるがゆえに惹かれ是非一度参拝したいと思っていました。
そんな夜の国を治める神様を祀る神社は、ひっそりとした、しかし大切にされているよう感じられました。
余談ですが、月讀命については
戸矢学氏著「ツクヨミ 秘された神」(河出文庫)などにて考察が記されております。